ベレッタ M93R (仁のハンドガン) M93Rは銃器メーカーの名門、イタリアのピエトロ・ベレッタ社が3点バーストのフルオート射撃(連射)が可能なマシンピストルとして1977年に開発した。この銃はイタリアの要人警護隊員や対テロ特殊部隊員などが使用する目的で、9×19mm弾のフルオート射撃による高い制圧能力を持ちながら、衣服の下などに隠し持つことができるコンパクトさを兼ね備えている。しかし、このように軽量な拳銃をそのまま発展させたマシンピストルは、フルオート射撃時のコントロールが困難になるため、トリガーガード前部の折畳式補助グリップと、グリップ後部にショルダーストックを装着することで、より正確な射撃ができるようにした。また、フルオート射撃を継続するとマズルが大きく跳ね上がり照準が大きくずれてしまうため、トリガーを引くごとに3発だけ発射されて停止する3点バースト機構を備えている。M92Fと同じショートリコイル機構を持ち、左側面にあるセレクターによって、3点バーストかセミオートを切り替えることができる。なおM93Rは、日本でかつてこのエアガンがベストセラーとなったために知名度は高いが、マシンピストルというカテゴリー自体の用途が限定的であることや、MP5Kなど、より優れたマシンピストルが存在するため、イタリアのカラビニエリ(軍警察)の特殊部隊GISなど一部で使用されるにとどまっている。 ■DATA ベレッタ M93R 口径:9×19mm/全長:240mm(ストック使用時570mm)/重量1,540g/装弾数15/20発 |
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